こんにちは、川口です。
本日はいただいた質問にお応えします!
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可もなく不可もなくなんですけど・・・
いつも配信ありがとうございます。仕事をする上で関係が悪いわけではないのですが、もっと上手くやりたいなと思う上司がいます。要望がなかなか通らない事について、何か良い方法はありますか?
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関係は「良い」一択派です
ご質問ありがとうございます!
現在、人材開発塾生向けの音声とテキストの両方で鋭意配信しております。
音声の配信に質問を多くいただく内容をテキストで返すという天邪鬼な私を発揮させていただきます!
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可もなく不可もなくという感覚でいらっしゃるとの事ですが、まず相談くださった時点で引っ掛かりはあるのではないでしょうか?
個人的にはチームで仕事の成果を出す上で「関係は良いですか?」の回答が「良い」以外の状態はよろしく無いんじゃないかなと思います。
理由は、本来仕事に集中力を投下したいものを、人間関係への気遣いに持っていかれるという事は、自動的に戦力ダウンになるからです。
- 指示を飲み込むのに自分の中で紆余曲折する
- 報告連絡相談質問をしようか迷った時、心理障壁から「しない」という選択をすることがある
- 上司を含む仲間が困っていることに気づきにくい(興味を持っていない)
これらはチームにとって相当な機会損失とダメージです。しかもジワジワ風土を蝕み、組織力を低下させていくウイルスのようなものだと思っています。
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心理的安全性の強力さ
組織の心理的安全性とは「仲良しクラブ」ではなく、「提案・要望に関するディベートが障壁なくできる風土」のことです。
もちろんこれは上司側の裁量が大きく、もともと受け入れ姿勢の上司、そうではない上司など様々で部下側から働きかけるのは難易度が高いかもしれませんが、それでもできる事はあります。
良いアイデアが浮かんだり、良いインプットした時に「ちょっと聞いてください〜」と言える関係性というのが、私の中の心理的安全性の定義です!
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具体的にどうするか
「そうは言っても上司なんだからうまくやろうよ」「もっとコミュニケーションをとって」「プライベートな話をしたり、遊びに行ったりするのも大事だよ」「褒めることが大事」
なんて各論の回答は私には求めていないと察しましたので、様々な角度で切り込んでみましょう。
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1、要望を言う前に交換条件を出してみる
あなたの日頃のキャラが「基本明るい」が前提になりますが、「ちょっと気晴らしにゲームしませんか?」の投げかけから「もし私が勝ったら、1つだけ聞いてもらえます?」とするやつです。
これ、あまり仲良くないとできないと思い込んでるかもしれませんが、初対面でもいけます。私は何度か実験してみましたが、全勝でした。(フットインザドアですね。)
フットインザドアとは、段階的要請法とも呼ばれており、まずは小さな頼みごとを承諾させてから、徐々に大きな頼みごとを承諾させていくといった手法です。”フットインザドア”には、「一貫性の原理」が大きく関わっています。「一貫性の原理」とは、人間には一度決心した行動や発言、信念などを貫き通したいと思う心理的な作用のことです。(一度承諾したことは覆しにくい)
ビジネス心理学
テッパンのゲームを知りたい方は、本ブログにコメントしてください。内緒で教えます。(成功率100%)
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2、プライドへの配慮
あなたも、あなた以外の人も「自分に最も興味関心がある」という前提を忘れないことです。
社会問題、天候、日々色んなニュースが入ってこようとも、今日の自分の状態、自分がどう見られ評価されるか?に興味関心の多くを割かれているのです。上司であっても同じことです。
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そう考えると
- 心に打撃を受ける事は避けたい(打撃を受けるくらいなら、自分を正当化(言い訳)しても守ろう)
- 優秀に見せたい(周囲を否定して優位に立とう)
- 〇〇ができないと思われないようにしよう(劣位になるくらいなら意見を言わず無難に黙っておこう)
こんな心理が発生する事は想定できそうではないでしょうか?「プライドが高い人」と揶揄される人の行動の大半は、この辺りが原点だったりしますね。
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憑依するのが最も速い
あなたは「あの人だったらどう思うかな?」を本気でやったことありますか?過去を想像してどんな努力をしてきたのか?など。想像力と市場理解が必要ですが「自分があの人の立場だったらどうするか?」ってやつです。
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過去に面談で「相手の立場に立つ」を起点とした質問をしてみても、7割の方は情報が少なすぎて理解不足だったり、「でも私は〜」と返ってきました。つまり半数以上の方は「相手の立場に立つ」が難しい事なのだな〜と考えております。
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相手を理解できなくてもできる事はある
先にこちらから「相手が恐れている事(があるとすれば)を無にする事」つまりフラットですよと安全を提示する事が良いのではないかと。
わかってくれるだろう、とか、社交辞令では伝わらないので、ストレートに「〇〇を良くするために■■の提案をしたいです!力を貸して欲しいです。」と伝える事じゃないかな〜と思います。
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3、絶対評価の元、具体的に掘り下げる
上司に対して「この人はこういう考え方だから、一般的におかしい」とか「上司なんだから立派に違いない」とあなたが思っているとすれば、まずそれを疑う事。
上司はこうあるべき!という呪縛です。
相対評価と絶対評価の違いです。相対評価は「他の上司に比べてこの人はこうだ」と考える事、絶対評価は「この上司は先月より勢いがあるな」と考える事。
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具体的にするのはあなたの役割(と考える)
上司「これクオリティがイマイチだな〜」
あなた「(ムッ!!)承知しました、一つお願いがあるのですが、クオリティの定義を聞いたことがなかったので是非聞きたいです。私は〇〇と考えています」
※質問する時は現在の自分の意見を必ず乗せる。
上司「他社とは圧倒的に違って、お客様が満足する品質を提供することかな」
あなた「他社というのは、具体的にはどの会社を照準にしていますか?私は〇〇社を参考にしています」
※単語を掘り下げる(解釈違いを防ぐ)
上司「大手の〇〇とか、最近伸びている〇〇とか」
あなた「その2社のどの部分のクオリティを照準にされていますか?」
※更に絞り込む
上司「主にサービスだね」
あなた「具体的にどんな場面で差別化したいとお考えですか?私は最初の接点と最後の接点がポイントだと考えています。」
※自分の考えを必ず乗せることで「尋問」のような感じの悪さは与えない。しつこいかなぁと思わなくて良い!
上司「例えばで〇〇の時、A社は■■、B社は▲▲、当社はその両方を加味して★でいきたいと考えているよ」
あなた(へぇ〜、そこまでは知らなかったかも・・・ちょっとズレてたな。反省。)
※最初の否定でムッとして「承知しました!」と引き下がらないこと。
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上司はどの部分にこだわりを持っているか、なぜ要望が通らないのか、掘り下げる努力をせずに「上司との相性が悪いから仕方ない」「あの人はこういう人だから」と決め付けていたり、諦めている事はないでしょうか?
一歩踏み出してみてください!印象や関係は接触回数を重ねれば変わっていくものですよ!
ファイトです!